予防接種健康被害救済制度Q&Aの追補その14(診療録等の取り寄せ・開示の費用を抑えたい)

予防接種健康被害救済制度について、法的観点からのQ&Aを追加していきます。
特別の断りがない限り、新型コロナワクチンの予防接種とその健康被害を想定しています。

Q 予防接種健康被害救済制度の申請のため、病院の診療録を取り寄せる必要がありますが、費用が高額にならないか心配です。
費用を抑えるには、どうすればよいでしょうか。

A 診療録は申請時にCDやDVDで提出できますので、枚数が多い場合は、病院側から診療録をCDやDVDのデータで開示してもらう方が費用を抑えられる可能性があります。
病院の費用設定、診療録の枚数にもより、枚数が少ない場合はCD等の方が高くなる可能性もありますので、開示請求時に病院側とご相談なさってみてください。

厚生労働省が各都道府県に配布した「予防接種健康被害救済業務 Q&A集」によると、診療録等は、CDやDVD等の電子媒体で提出することが可能です。

Q4-14
診療録(電子カルテ)等を紙媒体での提出は行わず、CD 等の電子記録媒体で提出することは可能か?

A4-14
診療録等はCD、DVD 等の電子媒体でご提出いただくことが可能です。
Q4-15
複数の医療機関から診療録がある場合、特定の医療機関の診療録のみ電子記録媒体で提出することは可能か?
(例)A病院、B 病院の診療録等は紙媒体、C 病院の診療録のみ電子記録媒体で提出する

A4-15
可能です。
出典:予防接種健康被害救済業務 Q&A集

・出典:予防接種健康被害救済業務 Q&A集(リンク先PDFの33頁以下がQ&A部分)
http://www.nagaoka-med.or.jp/nichii_mail_bunsho/nichii_mail_bunsho_2024/2024ken2_222.pdf
(厚生労働省Webサイト上ではQ&A部分が含まれる文書が見つからなかったので、Q&A部分を含む長岡市医師会のサイト掲載文書のリンクを掲示)

上記の扱いは、予防接種法施行規則に根拠があります(技術的規定なので詳細は省略)。

診療録(カルテ)の取り寄せ・開示は、交通事故の事件などでよく行いますが、その経験では、開示費用は「(紙の場合)1枚あたり○○円」とする病院が多いようです。
金額は病院によって相当幅があります。
枚数が多くなると、費用が数万円などの金額になることもあり得ます。

CDやDVDの媒体にデータで焼いてもらう方法であれば、おそらく数千円程度なのではないかと思います(検査画像をCD等で開示してもらう場合にそれくらいの額が多いため)。
病院側も、少なくとも電子カルテを導入していれば圧倒的にデータでの開示の方が楽なはずですし、紙の印刷分のコストも浮きます。
ただ、電子カルテ未導入の病院だと、こうした対応は難しいかもしれません。

病院により対応が異なると思いますが、電子データをCDやDVDで開示してもらえるかどうか、お尋ねなさってみてはいかがでしょうか。
なお、開示枚数が少ない場合、紙の印刷費用の方がCD等の作成費用より安くなる可能性もありますので、その点もあわせてご確認なさってください。

本記事が好転のきっかけになりましたら幸いです。

弁護士 圷 悠樹